構造改革と格差是正
2月3日の記事
を書いたが、
その中で紹介した
【正論】成長なくして高齢化乗り切れない 東京大学教授:伊藤元重
を簡単に要約してみる。
「韓国は10年で経済規模が倍になるような成長を成し遂げた。
インドは50年で経済規模が倍になるような成長を遂げつつある。
このときの韓国の経済成長率は 7.2%である。
インドの現在の経済成長率は 1.4%である。
インドは未だに多くの国民が貧困に苦しんでいる。
一方の韓国は、30年前は厳しい貧困に苦しんでいたが、高度成長によって現在の経済的な繁栄を享受している。
これは何を意味しているか?
貧困から抜け出すには経済成長が1番大事!
ということである。
これを日本にあてはめると
経済成長は目先の景気を良くするためにではなく
長期にこそ威力を発揮する。
もし日本経済が
年率1%で成長するとすれば30年後には
1.35倍にしかならない。
しかし
年率3%の成長を続けられれば30年後には
2.43倍の経済規模になる!
もし30年後に日本経済が今の2.4倍の規模になっていれば
少子高齢化を迎えても 年金や財政の問題はそんなに心配することは無い。
成長率で1%と3%というのはそれほど大きな違いなのである!
しかし中国では
失業者が増えて・社会不安につながることを恐れて
年率7%~8%の成長率を維持するための需要喚起の政策
いわゆる
景気刺激策を採用している。
しかしそれは
持続性を持った政策とはなり得ない!
あまりに景気刺激策に頼る政策は持続的な成長には有害であるとも言える。
日本の非製造業部門は、総じて諸外国に比べて生産性が低いといわれる。
公共セクター
医療
教育
流通などのサービス分野
そして
食料分野
である。
こうした分野での構造改革で生産性を引き上げれば
3%の長期持続的な経済成長は日本経済にとって可能である!」
以上 伊藤教授の産経新聞論文よりの引用終わり
拙者は基本的には伊藤教授の意見に賛成である。
日本経済は回復しつつあると思う。
昨年冬のボーナスも
4割の勤労者が「多くなった(3割が現状維持・2割が減少)」
と答えている。
昨年の新卒者の採用も95%の企業が増やしている。
14年振りで求人倍率も 1.06 に回復している。
これを持続的な経済成長率3%以上にまで達成させるには
伊藤教授の提案するような分野を主に更なる
構造改革
が望まれる。
それが達成できれば
消費税の値上げも必要ないかも知れない?
上げるとしても小幅で済むだろう。
結局これは
「小さいパイを分け合うよりも
(多少・格差が出ても)大きなパイを分ける方が(国民経済の)底上げになり・可処分所得も増える」
という
古典派経済学(自由派経済学)
の考え方である。
「今の5万円よりも、5年後の100万円」
という言い方にもなる。
次世代DVDである
ブルーレイ・ディスクとHD・DVDの販売シェア争いは
ソニー・松下のブルーレイ・ディスクが 77.7%
東芝のHD・DVDが 22.3%で
ブルーレイの圧勝であった!
これも記憶容量の差である。
やはり
”パイが大きい方”
が勝つのである!
時代は常にめまぐるしく変わる。
昔は駅前に店を構えれば・繁盛間違いなし!
であったが、
今は
シャッター商店街になっている。
その反面
幹線道路沿いの量販店は繁盛している。
昔は良い製品を造れば売れたが
今は
「何が売れ筋商品か?」
を正確に予測できる者が勝者になっている。
とにかく
日本経済の不採算部門を温存するような
景気刺激策は時代遅れだ。
シャッター商店街にいくら税金をつぎ込んでも昔の面影は戻らない。
拙者は長く・印刷関係の仕事をしてきたが
東京近辺の印刷と言えば埼玉の川口市である。
ところが
大口の印刷は東北や北海道に出してしまう!
人件費が安いから高速道路で運んでも採算が合うのである。
もちろん
時間が無いものは都内や川口で印刷するだろうが、主要な拠点が移ってしまったということである。
もっとロット(同一製品の数量)の大きなものは海外に出してしまう!
昔は東南アジアなどの技術は低かったので問題にならなかったが
昨今の技術の進歩・経済成長は著しい!
日本に追いついて来ているのである。
マーガリンのパッケージや各種の食品のラベルなどは何百万という膨大な量になる。
その印刷は中国でやっているのではないかと思う?
最近の事情はよく分からないが・・・
もはや日本(の産業)は
2次産業では
技術は優秀でも・採算が取れないのだ。
3次産業に移行せざるを得ない。
生産性が低い産業から生産性が高い産業への人材の移動が時代の要請である。
そのための
ホワイトカラー・エグゼンプション(WCE)
なのだ。
労働者も毛嫌いせずに
時代の要請に応えるスキル(熟練した技術)を身に着けるべく努力すべきである。
ただし
ホリエモンや村上世彰の事件に象徴されるように
現代日本の企業経営者の倫理観の低落は著しい!
これは戦後の教育の欠陥であることは言を待たないが
日本の企業利益の社会還元は西欧諸国に比べても低いことは否めない。
企業はもっと社会的責任の自覚と利益の公正・公平な分配を行い
社会全体の所得の向上と発展を目指すべきである!
勤労者の所得が増えれば
有効需要も増える!
のが当然であるからだ。
これは
ケインズ経済学の考え方である。
どちらにも利点はあり、一方にのみ欠点があるわけではない。
巧みに併用すべきということである。
特養ホームなどのフルタイム職員の平均の手取りは
正社員でも 約16万円(時給は930円)
であるという。
残業代や資格手当てを加えても月25万円にしかならないという。
介護労働安定センター(東京都)によると
正規の介護職員の平成17年の給与は
全国平均36歳で19万円。
非正規職員では平均39歳で17万円だ。
(崩れゆく支え合い・格差時代の社会保障:産経新聞5日による)
これはあまりにも低すぎはしまいか?
低賃金であるがゆえにさまざまな問題も出てくる。
これも改善すべきだ。
日本の最低賃金は10年間で(時給で)7%しか上がっていない。
欧米では37~52%も上昇している。
日本の地域別の最低賃金は
東京 719円
青森・岩手・秋田・沖縄 610円
全国平均 673円
である。
これは早急に是正すべきであると思う。
「最低賃金の即時100円アップ!」
新風の政策にも真っ先に入れるべきだろう。
内閣府の発表によると
2005年の雇用者報酬は259兆円に達したが、それでもピーク時の97年度からは20兆円も減少している。
リストラによる雇用と賃金の削減の結果である。
たしかに
構造改革は必要である。
しかし
その結果出てきた弊害を除去する政策(格差の是正)もまた必要である。
最低限の人間の生活はやはり維持されなければならないのであるから・・・
では
ここまで読んだら最低限 クリックしていただけるでしょうね?
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コメント
田舎のダンディさま。愛読者さま。
すいません!
削除してしまいました。
まぁ、一応・保存はしてはおりますが・・・
コメントされた方のことは忘れていました。
本当に申し訳ありませんでした。
もっと良い記事を書くことでお許し下さい。
投稿: 柳生すばる | 2007年2月 8日 (木) 17:45
ネットのブログがどういう意図を持って書かれるかは人それぞれの自由だろう。ただ、このブログに関しては、自己顕現の気持ちはあるかもしれないが、社会の意識を変えようとの使命感に溢れていることは間違いないと思う。
そういう意味で、持ち味は違うが、同憂の志である三輪耀山氏との諍いはちょっと心配してコメントした経緯はある。しかし最近の状況を見ると意気投合しつつあるようでご同慶の至りである。ブログ全般の状況やブロガーの心理から見ると、これは誠に稀有な例と言わなければならない。
ブログ上では、同じ思想傾向を持つもの同士でも、一寸した違いで敵味方に分かれ、感情的にも興奮気味のやり取りが続く。どのブロガーにとっても、賛同のコメントは嬉しいので大歓迎、批判は気が滅入るので、排除したい心理があらわになる。
そういう意味で、「池田信夫ブログIT & Economics」は、エントリーに沿って、ハイレベルな賛否のコメントが交錯し感心する。それでも低レベルな批判に対する池田氏の反論は厳しく、当然ながら、時には感情的になる。
そこで結論。三輪氏や柳生さんのように一家言あるブロガーが、互いに何でも賛成と言うわけにはいかないだろう。互いに敬意を払いつつ、賛成は賛成、反対は反対と言える関係、切磋琢磨する関係を感情的になり過ぎずに構築出来たら、社会一般のブログを見る眼も、評価も変わるだろう。大いに期待したい。
その意味で、これまでの経緯も含めて評価したいので、削除の必要は全くないと思うが、これは他人のお節介かな。
投稿: 田舎のダンディ | 2007年2月 8日 (木) 10:11
三輪さま&柳生すばるさま:
けんかされていたときの投稿は残して下さい。
お二人の今に至るまでの過程として、一読者としては「楽しく」拝見しておりました。
お二人のブログは、私にとって貴重な情報源であります。フラットな情報よりも、他のブロガーとの生々しいやりとりも貴重な情報です。
残して欲しいなあ・・・笑
投稿: 愛読者 | 2007年2月 8日 (木) 09:11
ちなみにいつもこのブログ読んでて笑ってしまうのがこの台詞。
「ここまで読んだら最低限 クリックしていただけるでしょうね?」
これってちょっと言葉変えたら女性から結婚迫られてる台詞の様に見えるんだよな。
なんか・・・。いや、私自身の昔の事を思い出してる訳じゃないぞ。(笑)
投稿: 三輪耀山 | 2007年2月 7日 (水) 19:51
何回も褒めてるって。(笑)
ともかく、国民の生活をなんとかせんとね。
本気で今の風向きはまずいんで。
それと、以前の喧嘩してた頃の記事を双方で消去しよう。
私、あの愚民カテゴリーの君をしばいてた記事にトラバ来たのみて、マジで心理的ショック受けたし。
そういう訳でこっちでは消しておくのでそちらでもよろしく。
投稿: 三輪耀山 | 2007年2月 7日 (水) 19:46
三輪さま。
初めて褒められましたね(笑)。
ナルトさんの記事につきましてはもう少しお待ち下さい。
TOM(薩摩製)さま。
中国人は家族共同体ですが
日本人は労働共同体なのです。
昔の農村共同体が会社になっただけです。
投稿: 柳生すばる | 2007年2月 7日 (水) 18:33
景気刺激策ってのは麻薬みたいだと思いました。
それよか、毎日世話になる事に力を入れる事のほうが重要ですよね。ホワイトカラー~も基礎体力をつけてインフルエンザを予防するぐらいのつもりでやると良いと思います。
社会還元については昔「今の“社会”人は“会社”人だ」といって周りにぶちまけた事があります。
投稿: TOM(薩摩製) | 2007年2月 6日 (火) 22:57
そう、最低賃金を引き上げて、不当労働行為を防止できるのは国だけなんだ。
そう言う事も大事な国の役目なんだけどね。
今の日本ではその働きが鈍いね。とても鈍い。
ところで、ナルト様のブログの応援記事書いておいた。
極右批評にはトラバとおらない模様。
今は比較的トラバがとおりやすいみたいなので右翼左翼両方に打ちまくった。
呼応してくれると嬉しい。
投稿: 三輪耀山 | 2007年2月 6日 (火) 03:12