小沢一郎の無知・誤解・勘違い
昨日16日・国会で党首討論が行われた。
その中で民主党:小沢党首は文民統制について
「防衛大卒業式で首相は
将来、危機に直面した場合に
『自らの信念に基づき的確な判断で行動せよ』
と訓示した。
将来の自衛隊幹部への言葉として理解に苦しむ」
と迫ったが
安倍首相は
「机上の論理ですべて片付くわけではない。
いかに行動すべきか、瞬時に判断しなければいけない時、確固たる考え方、行動基準を持っていなければいけないと申し上げた。
それがシビリアンコントロール(文民統制)に反するわけはない」
と応じた。
さらに
小沢:個別の戦闘についての心構えを訓示したのか?
首相:いろいろな場面での判断があると申し上げた。
人の命がかかっているかもしれない判断をしなければならないとの心構えを述べた。
万が一、外国から侵略された際には、そういう判断を彼らがしなければならないこともある。
小沢:侵略、戦争などの危機に当たっての判断は政治がやるべきだ。
首相:大きな判断はもちろん私がするが、個別の法の下で彼らも判断する。
という応答が行われた。
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マスコミは
「討論がかみ合っていない・・・」
などと言っているが
国防・軍事問題についての重要なことであるので拙者が詳しく解説する。
結論から言えば
呆れた!
小沢党首は何も分かってはいない!
と拙者は思う。
警察:法律で定めたこと以外はやってはいけない!
軍隊:法律で禁止された以外は何をやっても良い!
これだけの違いがあるのだ。
「そうではない!」と言うなら
警察と軍隊の違いはどこにあると言うのか?
軍隊は警察とは違う!
もちろん・最終的な責任と権限は首相(文民)にあるが
軍隊は現地の指揮官の独自の判断で行動しても良いのである!
実際の紛争地・戦闘地域では
瞬時での指揮官(司令官)の判断の遅れが重大な損害をもたらすことがあり・一々(中央)政府に指示を仰いでいられない場合がある。
安倍首相もそのことを言っているのだ。
紛争地・戦地は平時ではない。
たいていは法の支配が行われていない緊急地域なのである。その可能性が高いから・警察ではなく・軍隊が派遣されているのだ。
それでは
「(旧陸軍のように)軍が暴走したらどうする?」
と問うかも知れない。
そのときには
「予算を止めれば(与えなければ)良い!」
のである。
たしかに明治憲法(大日本帝国憲法)には
「11条に統帥権の独立」
が詠ってあるが
予算を決めるのは帝国議会にあるのだから・いくらでも旧軍の行き過ぎを抑止できたのである。
予算を付けてくれなければ・戦争もできない!
からだ。
例えば
福田赳夫(ふくだ・たけお:自民党・福田康夫氏の父)氏が戦前まだ
大蔵省主計局の役人であったころのことである。
彼が中国大陸に派遣されていた陸軍を視察することになった。
もちろん軍用列車でだ。
大陸の原野を疾走する軍用列車が大きな川にかかる鉄橋のど真ん中で突然・停車した!
そして付き添いの軍人がこう言った。
「どうぞ・ここでご自由に釣りをおやり下さい」
と言ったのである。
それはすぐ直前に福田氏が
と言ったからである。
もちろん・単線である鉄道の鉄橋のど真ん中で軍用列車が停車していては
その路線を走っているすべての列車が動けなくなる!
要は当時の軍隊・軍人というものが
如何に官僚(役人)を歓待していたか
その見返りとしての
「如何に予算が重要であるか?欲しいかったか?」
ということのエピソードなのである。
いくら軍隊と言えども
予算(お金)が無ければ・何も出来ないからである。
これを押さえられたら困るのだ。
つまり
軍人を抑える方法が
(当時の)議会にはいくらでもあったということ
なのである。
だから巷間・言われるように
「統帥権の独立があったから・旧軍が暴走した!」
のではなく・本当の原因は
「軍部大臣現役武官制にあった」(これを決めたのは広田弘毅内閣)
のである。
「気にいらない内閣には現役軍部から(陸軍・海軍)大臣を出さない!」
これが議会が軍部の言いなりになってしまった最大の要因であった。
一言で言えば
「議会政治の未成熟」
なのだ。
そもそも文民統制 Civilian Control とは
文民優位であって絶対ではない!
明治15年に発布された軍人勅諭にも
「軍人は忠節を尽くすを本分とすべし
・・・世論に惑わす政治に拘わらず只々一途に己が本分の忠節を守り・・・」
とあるように
本来は政治と軍事の役割分担を定めたものなのだ。
西洋においても同様である。
1915年に行われた
海相:チャーチルがダーダネルス海峡の強行突破を主張した!
しかし
海軍は「狭い海峡の両岸のトルコ軍から攻撃を受けるから・・・」
と反対した。
しかしチャ-チルはこれに耳を貸さず・強行した。
結果は海軍の懸念通りとなり・英軍は多大の損害を出し・作戦は失敗し・チャーチルも海相を辞任することになる。
専門家(軍人)の判断の方が正しかったのである!
「餅屋は餅屋」 (それぞれの専門があるということ)
である。
素人意見ほど恐いものはない。
7月に参院選があり・小沢民主党も
政権交代を掲げて戦うようであるが
先に行われたフランス大統領選でも
左翼のロワイヤル候補でさえ
「不良少年は軍隊式に鍛え直します!」
「ダルフール虐殺のスーダン政府を援助する中国で行われる
北京オリンピックをボイコットせよ!」
と言って選挙戦を戦った。
保守顔負けの主張である。
だから今度の参院選でも
野党(小沢民主党)が政権奪取を果たそうと思えば
”もっと保守層にアピール”する政策を出さなければならない。
「保守層の切り崩し」である。
「自民党をいい気にならせてはいけない」
と思っている選挙民も
あまりに政策が違いすぎる野党(特に国防・安全保障)には投票しかねるのである!
だから・そうしなければ
政権交代など起きようが無い!
小沢一郎氏は
安倍首相に顔では負けるのであるから
せめて
政策で清新なアピールを行い・保守層さえ取り込むほどの包容力を見せなければ到底・選挙には勝てない!
強面(こわもて)・豪腕が通用する時代は終わった!
のである(笑)。
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コメント
omegaさま。
誠にその通りです。
地元や支援団体のことばかり考えている政治家では現代日本の危機は乗り越えられません!
weirdo31さま。
日本での軍隊と警察の違いを混同しているのは本当に困ります。
周辺も国内もどんどん悪いほうに変化してきていますから、発想の転換と言いますか?本来の考え方を取り戻すべきでしょう?
投稿: 柳生すばる | 2007年5月18日 (金) 14:33
shudoさま。
集団的自衛権と両方だと思います。
小沢さんも昔と言うことが正反対のことが多いのでどうにも信用できませんね。政権奪取を狙うにはもっと若さとエネルギーが期待されます。
その日暮し・さま。
5.15事件ですネ。
今の左翼の憲法(軍隊)解釈は”重箱のスミを突く”ようで・・・
何もかも戦前と正反対をやれば良いというものではありませんね。
まさ・さま。(あれ?回文だ!笑)
小沢さんも一貫した信念でやるならばまだしも・党利党略でやるのですから選挙民には通じません。
あに・さま。
軍隊が派遣される所は大抵は無法地帯で
政府の役目も果たすのが普通です。しかも緊急の措置が要求されます。
まぁ、現在の状況では旧社会党を切り捨てなければ・政権奪取は無理でしょう・・・
新風・応援・よろしくお願いいたします!
投稿: 柳生すばる | 2007年5月18日 (金) 14:26
>警察:法律で定めたこと以外はやってはいけない!
>軍隊:法律で禁止された以外は何をやっても良い!
その通りなんですが、我が国の場合は自衛隊が警察なのか正式の軍隊なのかをはっきりさせていません。
安倍首相はその点を、将来の国軍の幹部として巣立つ卒業生に、最高司令官として訓辞を与えたのでしょう。
小沢代表も自党が自民党に代わって政権の座に着いた場合等考えたことなんかないのでしょう。ですから、お気楽発言に終始しています。
昨夜名古屋で元暴力団の男が拳銃を乱射し、警察官2人を殺傷しました。
大谷昭宏氏でさえ「今回は犯人に応射すべきだ。完全に(警察の)失敗だ」といっています。(産経大阪社会面)
投稿: weirdo31 | 2007年5月18日 (金) 09:43
日本人がミサイルで死んだり、食べていけれなくなって死んだり
難民で死んだりしないよう
美しい日本の実現には政治家には、個人主義ではなく包容力をもった真の愛国心を持って自らの信念に基づき的確な判断で行動する必要があるんじゃないでしょうか?
投稿: omega | 2007年5月18日 (金) 06:38
>警察:法律で定めたこと以外はやってはいけない!
>軍隊:法律で禁止された以外は何をやっても良い!
恐れ入りました。サルでもわかる(サヨクはわかりたくない)単純明快な行動規範定義。
ところで、誰かがどこかで書いていました。「民主党が生き残るには、超自民(今の保守の上を行(超保守)にならなければならない」と。で、超保守になるには旧社会党を切り落とさなければならない。ってことは、どの道民主党は生き残れないってことか。今度の参院選で、その空席には新風が座るだろうし。
投稿: あに | 2007年5月17日 (木) 21:13
「文民統制」主義者の小沢一郎代表以下の
民主党は、
安部晋三首相が自衛隊員にそのようなことを
許す限り、
安部晋三氏が首相である限り、
日本国憲法「改正」や
そういう「緊急事態」の地域に自衛隊を
派遣するのは、日本周辺事態地域以外は
反対するでしょう。
日本周辺事態地域への自衛隊派遣については
小沢一郎民主党代表が「周辺事態」関連法制定を
自自公政権時代に推進したことから
反対しないでしょう。
投稿: まさ | 2007年5月17日 (木) 19:18
確かに戦前、軍部の暴走が始まったのは高橋是清が暗殺されてからでしたね。
しかし、今度の総理の発言は言葉以上の深い意味を含みそうな気もしなくは無いですね。
投稿: その蜩 | 2007年5月17日 (木) 17:09
安倍総理は防衛大学での訓示で、政治レベルで曖昧にされている集団的自衛権のことを言っているのだと思いました。『自らの信念に基づき的確な判断で行動せよ』とは理屈や思想信条ではなく、人間として自衛隊員として、さらに日本人としての誇りをもって判断せよという事です。何かを命懸けで守ろうとする人間には「強い信念」や「誇り高い精神」が絶対に必要です。
なんとも腑抜けの党首討論でしたね。小沢さん、政治家としての信念や誇りは連立している間に溶けてしまったようですね。もっと迫力のある激論を期待していましたが、無理でしたね。
投稿: shudo | 2007年5月17日 (木) 16:43