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2007年8月10日 (金)

世界で勝て!相対論的経済学

 最初に皆さんにテストをしようと思う。

 (会社の)経営能力のテストである(笑)。

 では

 テスト・テスト・・・クリックのテスト!(笑)

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[~新しい風を求めて~NET連合]

 

 【問い】

 ある会社に Aさん Bさん という社員がいて

  Aさん

  という仕事を60分で

 ②という仕事を100分でこなし

  Bさん

  という仕事を70分で

 ②という仕事を140分でこなしたとする。

 さて

 あなたが経営者(社長さん)なら

  Aさん Bさん、各々どちらに の仕事か?②の仕事か?を 

 与える(配分す)べきか?

 ただし

  も②も仕事の重要度は同程度とする。

 

 

 【答え】

 多分・大抵の方は

  の仕事を Aさん

 ②の仕事を Bさん にと与えると思う。

 残念ながら、これでは間違い(経営者失格・笑)である!

 答えは

  Aさん に②の仕事を

  Bさん に①の仕事を与える

 である。

 計算してみればすぐ分かる!

  Aさん (②の仕事)100分+ Bさん (①の仕事)70分=170分

  Aさん (①の仕事)60分+ Bさん (②の仕事)140分=200分

 であるから

 経営者なら早く仕事が終わる② ・① 」(170<200)を選ぶべきである。

 

 これを経済学では

 「比較優位の原則」と呼び

 英国の経済学者・リカードが発見した。

 「誰が、その仕事が(絶対的に)得意であるか?ではなく

 2人の内・どちらが相対的に①よりも②が・②よりも①が得意であるか?」

 ということである。

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 別の例で説明する。

 シアトル・マリナーズイチロー選手

 右翼手(ライト)である。

 しかしもし

 草野球の選手であったなら

 おそらく・ピッチャーをやっているだろう。

 イチローほどの野球の才能があれば、ピッチャーの才能もかなりあるはずだからだ。

 それがメジャーリーグと同じライトを守るとは考えられないのだ。

 それは素人野球ではバッターはとにかく”引っ張りたがる”から・勢い打球はほとんど左翼(レフト)に飛ぶ!それを処理する左翼手は野球がうまい人が当然・守ることになる。

 それに較べて右翼(ライト)は暇である(笑)・・・

 結局・草野球では(野球の)1番下手な者が右翼手となる(草野球の右翼手の方・ゴメンね!笑)。

 しかし大リーグは違う!

 ピッチャーは物凄い球(笑)を投げてくるから”(左に)引っ張ってばかり”いると打率が上がらない!(笑)

 生活がかかっているから・右にも”流し打ち”しないと食べていけない!(笑)

 結果・大リーグでは右翼手に名選手がいてもおかしくないのである。

 これも

 「比較優位」の問題

 である。

 自分が(野球)チームや企業でどのポジションを守るか?は

 自分の能力だけで決まるのではなく 

 周りとの”相対的な関係”で決まる

 ということである。

 もちろん

 賃金も、である。

 

 中国では30年ごろ前までは

 文化大革命

 という政治運動をやっていた。

 そのころの全就業人口に占める農業従事者の割合は約80%であった。

 (10人のうち8人までが農民)

 それで

 「自力更生!」

 「打倒・アメリカ帝国主義!」

 と意気込んでいたものである(笑)。

 対する同時期のアメリカの農業(従事者の)人口(の割合)は

 たったの4%である!

 この

 資本主義vs.社会主義の戦い

 どちらが勝ったか?結果は言わずとも分かろう!?

 

 文革や(東西)冷戦の時期は

 資本主義・社会主義、各々ほとんど両者に貿易もなく

 その経済圏でのみの繁栄が可能であった。

 当時の日本も高度経済成長の時代で

 西欧や米国との比較して賃金も低く

 安価なコストと勤勉な国民性が生み出す優秀な工業製品は(欧米)世界を席捲したものである!

 この時代をいつまでも日本人は夢み続けているようである。

 しかし

 時代はグローバリズム(の時代)に突入した!

 あの中国も社会主義を捨て・欧米や日本と同じ資本主義の道を歩み始めたのである。

 低賃金の利点は日本から中国(及び東南アジア)へと移った!

 ゆえに

 文革時代のような日本経済の1人勝ち!

 の時代の再来を願っても・もはや過去の夢である!

 「日本人はいつまでも金持ちで

 中国人はいつまでも貧乏人でいて欲しい・・・」

 などとは許されないのである。

 

 グローバリズムはいくら嫌っても拒否はできない!

 鎖国では貿易立国:日本は成り立たない!

 もともと

 株式会社というものはグローバルなものである。

 国境に制限されないものなのだ。

 つまりこれからは 

 (社内の分業と同じ)

 国際分業の時代なのである。

 その中で日本が

 なお高所得を望みたいならば

 比較優位な職種に進出する以外にない。

 自己の能力を得意な分野に特化する(専門化する)しかない

 のである。

 分業による特化(専門化)

 これこそが資本主義が、それ以前の経済体制より格段に優れているところなのだから・・・

 

 では

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 なお

 今回の記事は

 経済学のキーワード:梶井厚志著・中公新書

 を参考に制作いたしました。

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経済」カテゴリの記事

コメント

kuniさま
 ありがとうございます。
 中韓米などとは歴史問題でナショナリズムを
 経済ではグローバリズムを・・・
 その均衡が難しいですよ(笑)。
 この記事でも私の職場体験を加えたかったのですが、長くなるので省略しました。零細企業でも分業の厳しい現実はあるのです。
 これからもよろしくお願いいたします。

投稿: 柳生すばる | 2007年8月12日 (日) 01:36

毎日楽しく拝見させていただいています。
年齢的には、たぶん近しい方と存じますが
経験に裏づけされたご意見に同感を感じる
読者です。
日本をまともな国に戻すために、がんばって
ください。

投稿: kuni | 2007年8月11日 (土) 16:17

ナルトさま
 最近の時代遅れの反グローバリズムが少々鼻につきましたので今回の記事を書きました。
 スキー場のクワッドやトリプルなどのリフトも日本のそれはヨーロッパに負けないと思います。
 そんなに昔から日本のウエアはデザインも着心地も良かったのですか?
 どうりで私も5~6着スキーウエアを持っていますが、1つでさえ惜しくて捨てられません(笑)。
 なお
 私は両方できますが、ボード派です(笑)。

投稿: 柳生すばる | 2007年8月10日 (金) 18:05

柳生さま、こんにちは。TBありがとうございました。
出ましたね、比較優位論。
日本国はこの比較優位の原則に従って、かなり海外進出したと思います。
私の会社も支那に3つほど仕入れルートを開拓しましたし、ファッション産業も大半が支那に進出しました。

ただ、世界で勝つには至っておりません。それは本当に世界に進出していないからなんですね。
MADE IN CHINAの安物を日本市場で売るのではなく、MADE IN JAPANの高級品を世界中に売ることを真剣に考えなくてはなりません。

日本の機能繊維はアメリカのそれよりもレベルが高く、20数年前アメリカのニューメキシコ州でスキーしていたとき、ボーゲンしかできない初心者スキーヤーであった私は、何人かの上級者アメリカ人に声をかけられましたよ。「お前の着ているウェアーの生地は日本製か?すげえな」と。

日本のすごさを、つまり比較優位を十二分に生かした市場戦略をとるべきという柳生さまのご主張、まったくもってそのとおりです。

こういうことに関して、政府は補助金などで後押しすべきです。

投稿: ナルト | 2007年8月10日 (金) 17:44

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